I・R・Dの支援と資格等との関連
I・R・Dの支援と代表者の資格等との関連は、下図のようになります。
代者者の有している資格等のうち、主に「技術支援」に寄与するのは、
・博士(理学)
・第1種放射線取扱主任者
です。一方、「経営支援」については、
・中小企業診断士診断士
・1級知的財産管理技能士
が挙げられます。また、「経営支援」を補完するその他の資格として、
・2級知的財産管理技能士
・AFP(Affiliated Financial Planner)
があります。
以下、各資格とI・R・Dの支援との関わりについて記します。
■ 博士(理学)
理学は、物理(代表者の専攻分野)の他、化学、生物、地学、数学、等を含み、これらは自然の摂理を探求する学問です。代表者が取り扱ったテーマでも、現象の素過程の見極めが重要でした。また、このテーマは新製品の要素技術でもあったため、工学的な要素も含んでいました。図は、ガラス管内を多重反射するX線の軌跡について考察した際のイメージです。
課程在籍中は、「仮説構築→実験, 数値計算(自作のプログラム)→フィードバック」を重ね、次のようなスキルを養いました。
・論理的思考
・事象観察
・実験系構築
・文献等の調査・検索
・報告書作成
このようなスキルは、物理以外の分野においても有用でした(代表者が携わった開発はこちら)。また、技術以外(例えば経営面)においても、活用できました。
(博士については、こちらをご覧ください。)
■ 第1種放射線取扱主任者
代表者は、大学・大学院において、イオン加速器(放射線発生装置に該当)を有する研究室に所属していたため、放射線は身近な存在でした。また、指導教官の勧めもあったため、本資格の取得を目指しました。
この資格の最大の特徴は、非密封線源の取扱ですが、放射線測定の知識も求められます。研究室では放射線検出器を使用していたため、課程在籍中は放射線測定についての理解が深まりました。
放射線は人間の五感で知覚できません。そのため、1895年のレントゲンによるX線の発見以降、放射線測定には様々な工夫がなされました。放射線測定に関する技術は、最先端の素粒子の研究も用いられ、また、放射線関係“以外”の機器分析の基礎になりました。
代表者はこれまで、様々な分析等に携わりました(代表者が携わった分析等はこちら)。これらの理解、活用、データ解析、等には、放射線測定の知識や経験が有用でした。また、機器分析等は「技術支援」における重要な要素と考えられます。
(放射線取扱主任者については、こちらをご覧ください。)
■ 中小企業診断士
代表者は、主として技術開発に携わりましたが、時間の経過と共に、経営との関連を考えるようになりました。一時期、営業関係の部署に所属したことをきっかけに、経営を体系的に把握する必要性を認識するに至り、中小企業診断士(以下、診断士)を取得しました。
経営戦略(例:ポジショニング)や財務会計の考え方は、開発計画立案の際に有用でした。また、生産管理に関する知見等は、生産現場への技術移管の際に役立ちました。
診断士は経営コンサルタントとして唯一の国家資格であり、その知識やスキルは、I・R・Dの「経営支援」の中核を成します。診断士としての一般的な支援テーマは、経営分析、経営戦略・戦術の立案、等ですが、I・R・Dの特徴的なテーマとしては、
・成長戦略
・生産管理
・技術開発
・知的財産戦略
などが挙げられます。
特に、知的財産戦略については、代表者の技術者としての知見、下記の1級および2級知的財産管理技能士としてのスキル、知識との相乗効果があります。また、知的財産に、人的資産、組織力、等を加えたものが、知的資産です(※1)。I・R・Dは今後、「知的資産経営」(※2)をふまえた伴走支援も進めてまいります。
なお、知的資産等の包含関係は、次の通りです。
(「AはBを含む」を「A⊃B」で表す。)
知的資産 ⊃ 知的財産
⊃ 知的財産権 ⊃ 産業財産権(※3)
(※1)経済産業省 知的資産・知的資産経営とは
(※2)知的資産経営研究会 HP
(※3)特許権、実用新案権、意匠権、商標権。
(診断士については、こちらをご覧ください。)
■ 1級知的財産管理技能士(特許・ブランド)
代表者は、自身の技術開発の経験から、知的財産(以下、知財)の管理・運用は、極めて重要な経営課題と認識するに至りました。そこで、技術開発、知財、経営の関連を体系的に把握するため、1級知財財産管理技能士(以下、1級“知財技能士”)を取得しました。
代表者の専門業務は、特許およびブランド(主な対象は商標)です。特許および商標の出願数は、各々、産業財産権の全出願の約6割および約3割を占める(※4)ため、特に重要です。
例えば、製品・技術の開発(発明)においては、そのスタート時点から、関連技術の調査が必要です。特に、他者の特許権を侵害しないよう留意する必要があります。また、製品・技術の保護手段(特許、営業秘密)によって、経営的な取り組みが異なります。
一方、製品や技術は、ネーミング(製品名等)により売上が上下する場合があります。また、事業によっては、マーケティング戦略として、商標による自他商品識別機能、出生表示機能、等の獲得や、ブランド化を検討する必要があります。
事業の特徴や外部環境・内部環境により、知財の管理方法は異なります(代表者は、「営業秘密×商標」を採用したことがあります)。I・R・Dは、本資格のスキルをふまえ、適切な知財管理を提案し、伴走いたします。
(知財技能士については、こちらをご覧ください。)
■ 2級知的財産管理技能士
代表者は、携わった業務(主に民間企業での技術開発)との関連から、特許、商標と接する機会が多かったです。しかしながら、「知的財産」は、実用新案、意匠、植物の新品種(育成者権)、著作物(ネット利用拡大等により、重要性が高まっています)、営業秘密、等も含みます(※5)。このような「知的財産」の一般的な課題に対しては、より網羅的な2級知財技能士のスキル、知識を活用します。また、高度な判断が求められる場合等は、他の専門機関と連携します。
(※5)知的財産基本法
(知財技能士については、こちらをご覧ください。)
■ AFP(Affiliated Financial Planner)
近年、中小企業の事業承継が重要視されています(診断士にとっても大きなテーマです)。特にオーナー企業の場合、経営者は、企業と経営者個人(またはその家族)にとって適切な事業承継を計画・実施する必要があります。この際、AFPの知識、スキルが有効です。
また、ライフプラン等も併せて検討する必要性も考えられます。I・R・Dは、企業経営や技術開発に加え、これらを支える「人」も含めた網羅的な支援も視野に入れています。
(ファイナンシャル・プランナーについては、こちらをご覧ください。)